仏教の分裂と聖徳太子
仏陀はお布施を現金で受け取る事を禁止していましたが、貨幣経済が発達してくると 教団を運営するにあたり お金をめぐる問題は深刻になり、仏陀の教えを守るべきだという保守派(上座部)と時代に合わせて変えていく改革派(大衆部)に分裂していきました。
国家の基盤を作る為に、仏教を定着させたのは 聖徳太子です。
十七条の憲法の第ニ条
「篤く三宝を敬うべし。三宝とは 仏、法、僧なり」
聖徳太子は
「世間虚仮 唯仏是真」
せけんこけ ゆいぶつぜしん
この世は仮のものであり、ただ仏だけがまことのものである。
*虚仮とは かりそめのもの。実体が無いものの意味。
権力や財力のようにいつか滅びる虚しいものを追うのではなく、
仏の言葉に従って生きましょうという理念を聖徳太子は持っていたのです。
17条の憲法は民を思うとても優しい聖徳太子の人柄が出ています
第1条 争いをやめ、みんなで協力しましょう。
第2条 仏教を深く信じなさい。
第3条 天皇の命令には必ず従いなさい。
第4条 役人は礼儀正しくしなさい。
第5条 裁判は公平にしなさい
第6条 悪をこらしめ、善をすすめなさい。
第7条 その役目にあった人に仕事をさせなさい。
第8条 朝早くから夕方遅くまで熱心に仕事をしなさい。
第9条 お互いに信じ合うようにしなさい。
第10条 意見の違う人がいても怒らないようにしなさい。
第11条 功績、過失を明らかにし、必ず賞罰を与えなさい。
第12条 土地や人民は天皇のもので、役人は人民から勝手に税を取ってはいけない。
第13条 役人は他の人の役目もよく知っておきなさい。
第14条 役人はお互いに嫉妬の心を持ってはいけない。
第15条 自分の利益ではなく、国の事をよく考えなさい。
第16条 人民を使う時は時期をよく考えなさい。
第17条 大切な事は必ずみんなと相談しなさい。
(*十七条の憲法をやさしく訳したもの。)
0コメント